NHK大河ドラマ『義経』第19回「兄へ物申す」
義経ごときが兄に物申すなど笑止千万! 片腹痛いわ!
何だか、とってもエラそうなタイトルの今回。
そう思われてなりません(笑)。
しかし、いよいよ満を持して登場した蒲冠者範頼。
「影に徹した名将」と評する仲冬にとっては
さかしいこわっぱよりも、範頼に注目して観ていました(^^ゞ
つくづく惜しまれるのは後々の、曽我兄弟の仇討ちでの
余計な一言が……(あうあう)
オープニング前──
入道どの亡き後の勢力分布図が。
平家がもっとも恐れた源頼朝の“密書外交”についてでした。
「密書送信中」って何ですか…(笑)
一応、平安末期にあっても電波状態は良好のようですね。
(3本立ってましたし)
ところで。
「身内をも欺く兄・頼朝の仁義なき駆け引き」
と、ナレーションがありましたが…
「身内」って誰のことを指しているんでしょうね?
源氏一族、特に甲斐の武田党は
確かに後々、何人も殺すことになりますケド…(^^;
オープニング──
キャストロールで
「樋口次郎兼光」「今井四郎兼平」の登場が判明!
なんと、フルネームで表示されていました!
天野遠景、仁田忠常などは
最初「天野」「仁田」と名前すら表示されなかったのに。。
そしてその配役ですが…
「あっ! 大塔宮!!」
樋口兼光は、なんと大塔宮護良親王@堤大二郎でした!
ちなみに蒲範頼は、脇屋義助@石原良純ですし…
大河ドラマ『太平記』世代が垣間見られます(笑)
*
まずは入道どの亡き後の平家チームから。
平家一門──
宗盛が、後白河法皇のところへご機嫌伺いに行ってくれと
時子ママにお願いしていました。
時子ママが出向くと後白河法皇は気分がすぐれない
とのことで、丹後と知康が面会。
そこで知康から
頼朝兄との和議の話があると示唆された時子ママ。
このドラマ上での、入道殿の
本来の遺言である「東国の謀反を鎮める」が
叶う機会でもありましょう。
さっそく母子会談が催された様子。
そこで平家一門の棟梁となった宗盛は
「主上直々のお言葉ならまだしも、近臣の者の言葉などうち捨てよ」
「主上とわしとの間には、格別の誼というものがあるのじゃ♪」
「もし主上がそうお思いなら、わしに直に申しつけられるはずじゃ♪」
と妄想モードを炸裂させて、知康の言葉を一蹴。
前回、時子ママが捏造した
「大相国さまの、もう一つのご遺言」を宗盛に切り出され
時子ママ自身が狼狽えていました。
その中で「主上を父とも思うて仕えよ」と口にした宗盛に
驚きの表情を浮かべる時子ママが印象的。
かつて清盛を「父上っ!」と呼んだ牛若に
驚きの表情を浮かべた常盤さんと同じパターンですね。
そしていよいよ州俣合戦へ。兵力でも勝る平家軍は
郵便配達のおぢさんの軍を蹴散らして、京へ戻ってきました。
あの小松維盛くんから「あまりにも稚拙!」と
笑われるほどの戦術を用いたようで。
それに対して宗盛くんは「なぜ戻ってきた!」と激怒。
えぇ、なんか、いつもの拗ね拗ね宗盛くんらしさを
久しぶりに感じられたシーンでしたよ(笑)
後白河法皇、鼓判官知康──
法住寺殿へお引っ越しした後白河法皇。
清盛亡きあと、誰を近づけるかを選択するそうで。
「平家の次は源氏」と単純な発想の丹後。
信濃には木曽義仲、甲斐の武田、
常陸の佐竹、鎌倉には、嫡流の頼朝
源氏と言ってもあちこちに散らばっている、と知康。
やっぱり「嫡流」が重んじられるんですね。
で結局は日和見という結論に。(笑)
そして後白河法皇のところには、頼朝兄から
密書が送信されていたようで。
知康「頼朝め、含みのある書状を寄越してきたものやな」
含みのある揺さぶりについて、われらが知康が
視聴者にとってもいい解説者になってくれています(笑)
今回の鼓判官知康は、京都訛りも遣いこなしています。
(『花の乱』の日野勝光は、訛っていなかったように思います)
そして時子ママが来たと知るや、
「つむりが…痛い♪」とクルクル頭を回して
面会を丹後局に任せる、お茶目な後白河法皇が◎でした。
*
そして、源氏方。
どちらかというと蒲殿贔屓な仲冬です(^-^)
頼朝兄と蒲範頼、御家人たち──
そろそろ水干姿も板に付いてきた頼朝兄。
兄が着ている水干の色も、何種類かパターンがありますね。
伊豆の配所では、同じ青い直垂で何度も登場した兄。
鎌倉殿と持ち上げられ、ちょっとは
お洒落に気を遣うようになったのでしょうか。(くす)
さてさて、いったいどこで合流したのかよくわかりませんが
「蒲の御曹司」こと、源範頼が登場しました~!
「御曹司」と呼ぶと、範頼も義経も返事をしてしまい…
「あ、あいや、その…」と範頼の呼び方に窮する北条時政。
頼朝にとって、弟にあたる範頼なので
目下の北条時政が「範頼どの」と
名前を呼ぶことなど絶対にできない、ということですね。
一瞬、時政が頼朝兄をチラっと見て、心得た兄が
「範頼は、遠江の生まれよの」と助け船を出すことで
「それでは、この後は“蒲の御曹司”と申し上げまするが…」
と、ようやく範頼の呼び方が決定。
当時の“名前”に関する概念が窺い知れるシーンでした。
さて、平家が東へ進軍しつつある、との報を耳にして
迎え撃たないのかと兄に訊く蒲殿。
同じ源氏とはいえ、常陸の志田義広、
上野の新田義重(?)たちがいるので鎌倉を
離れることはできない、と兄、北条時政、和田義盛が諭し…
「それでは、平家勢を容易く東に進めさせるのでは?」
との問いには、一瞬、兄が鼻で笑ったあと…
木曽には冠者義仲、遠江には安田義定、駿河には
武田党、尾張には行家がいるので簡単に東へは進めない、と
梶原景時、和田義盛が諭す、この構図……。
さらには、兄が
頼朝「平家は土台を作り損のうたのじゃ。清盛の“しくじり”じゃ。
その“しくじり”の訳を、なんと見る」
と問いかけて、答えに詰まる蒲殿。
そして、たぶん蒲殿から見て
年下の梶原景季がスラスラと答える、この構図……。
蒲殿、何だか「軍略テスト」と「政略テスト」を受験させられ…
「もう少し頑張りましょう」のハンコが押されたような
幻影が見えましたデスよ。。(*_*)
あぁ、蒲殿……!
初登場シーンから、何となくアッタマ悪そうなイメージが
視聴者に植え付けられてしまいましたです。。(T-T)(T-T)
この汚名は、いずれ返上してくれるものと
信じてやまない仲冬です。
続いて兄は、平家は親族一門を重く用いすぎた、と
親族一門である蒲殿・義経の前で言い放ち…
“公家にはならず、鎌倉で武家の拠り所を作る”
と、兄の信念も発表されました。
公家になろうなどと思っちゃいけませんよ、義経くん?(笑)
さてさて、場面は変わって、墨俣でボロボロに蹴散らされた
「州俣合戦」の後、郵便配達のおぢさん(行家)が鎌倉に来たようで。
三河あたりの所領が欲しい、とおねだりする配達のおぢさん。
そんな厚顔無恥なおねだりに
「われ、なめとんのか!?(-_-#)」と憤然とした面もちになる
和田義盛、梶原景時、北条時政ら、一所懸命な御家人たち。
それに対して兄は、さすがに叔父御にあたるので
やんわりとですが
「所領と申すものは、己が手で切り取るものと存ずる」
と、例の名文句を炸裂させていました♪(^-^)
「以仁王が自分を源氏の棟梁と認めてくれたから
令旨を託してくれた」と、とんでもないカンチガイを
炸裂させる、郵便配達のおぢさん。
確か、令旨を諸国へ伝えるのにうってつけの人物、と
今は亡き源三位頼政が言っていました。
やっぱり、単なる郵便配達のおぢさん、としか
見られていなかったわけで。。(笑)
で、今回のタイトルでもある、義経に物申された兄。
義経「侍所あたりでは、わが郎党・佐藤兄弟に
いささかお疑いのことありと、聞き及びまする」
と切り出したとき、ポーカーフェイスの兄に対して
政子さん、いきなり視線を外し、表情に出過ぎです(^^;
でも、最後には「一途さには、恐さもございますが」と
意味深なセリフを。
何だか湯口聖子の『風の墓標』2巻で、
冬野が北条仲時に向かって言った
「想いの激しい人は怖い」のセリフも思い出されましたです。
義経──
五足が亡くなったと知って、どこぞの竹林にダッシュする義経。
「うわーー」
と、近所のガキンチョが戦ごっこしているみたいな
声を挙げて、なんとなく竹を伐採していました。
あまりに迫力がなくて、仲冬ビックリですよ。。
鬼気迫る渡清盛の「髭切りの太刀」ご乱心事件とは雲泥の差です。
「キミ、本当に悲しんでる?」と、問いただしたいほど。
この第19回、冒頭から萎えてしまった仲冬でした。。
そして場面変わって、頼朝兄にすげなくされた
郵便配達のおぢさんは、今度は義経を口説いていました。
その両者のやりとりを見ていた仲冬、ある一言が気になりました。
義経「わたしは、兄・頼朝様の家礼にて充分」
仲冬「! 家礼だとぉ!?」
何回か前の、オープニング前の解説で
「家礼と家人の違い」を採り上げていました。
そして…前々回でしたか
兄は白拍子の静を侍らす義経について
頼朝「九郎も鎌倉の家人ならば、
鎌倉に相応しいおなごを娶るのが道理と申すもの」
と、義経をはっきり「家人」だと呼んでいました。
鎌倉殿の「家人」と「家礼」…。
何か、後々に続く兄と義経の感覚のズレが
この辺りから漂っているような気がしてなりませんでした。
ともあれ、とりあえず今回は郵便配達のおぢさんを
一蹴した義経でした。
それにしても…州俣合戦において
義経の、実の兄である義円が討死しているのに
嘆き悲しむシーンが全く描かれていませんでした。
何と言うことでしょう、義円は
義経にとって五足以下である、という軽い扱いに
甘んじているのでしょうか…(遠い目)
でもって、小生意気にも義経の分際で兄に物申していました。
気になったのですが、佐藤兄弟が「秀衡様」と呼んでいました。
御館(みたち)と呼んで然るべきだと思うのですが…
視聴者にわかりやすいように
敢えて「秀衡様」と呼んだのでしょうね。
木曽勢──
「平家の軍勢、来るなら来い!」と息巻く義仲と巴。
唐突に大塔宮(樋口兼光)の口から「越後のジョー」と
何だかカッコよさげな、マニアックな名前が出てきました。
「越後のジョー」こと、城 助職(じょうのすけもと)が率いる
四万の平家軍を「横田河原の合戦」で破り、武名が轟いた義仲。
加賀の富樫、倉光、能登の土田、武部、越中の石黒、宮崎
などなど、近隣の武者どもの名前が早口言葉で
挙げられていました。聞き取るのも難しかったですよ(笑)
*
次回、いよいよ志水義高と大姫ちゃんが登場するようです。
仲冬、大まかにストーリーを知っているだけに
この次回予告の時点で大姫ちゃんを見るのが既に辛いです。。
そして、「十万」という数字からして倶利伽羅峠ですかね?
NHK大河ドラマ『義経』感想 一覧
《関連ブログ》
2005.05.22 「裏浦別館庫」様
2005.05.22 「古びた森小屋」様
2005.05.22 「晴れのち平安」様
【この刹那の一曲:グスタフ・レオンハルト|J.S.バッハ 《イタリア協奏曲》第3楽章】
何だか、とってもエラそうなタイトルの今回。
そう思われてなりません(笑)。
しかし、いよいよ満を持して登場した蒲冠者範頼。
「影に徹した名将」と評する仲冬にとっては
さかしいこわっぱよりも、範頼に注目して観ていました(^^ゞ
つくづく惜しまれるのは後々の、曽我兄弟の仇討ちでの
余計な一言が……(あうあう)
オープニング前──
入道どの亡き後の勢力分布図が。
平家がもっとも恐れた源頼朝の“密書外交”についてでした。
「密書送信中」って何ですか…(笑)
一応、平安末期にあっても電波状態は良好のようですね。
(3本立ってましたし)
ところで。
「身内をも欺く兄・頼朝の仁義なき駆け引き」
と、ナレーションがありましたが…
「身内」って誰のことを指しているんでしょうね?
源氏一族、特に甲斐の武田党は
確かに後々、何人も殺すことになりますケド…(^^;
オープニング──
キャストロールで
「樋口次郎兼光」「今井四郎兼平」の登場が判明!
なんと、フルネームで表示されていました!
天野遠景、仁田忠常などは
最初「天野」「仁田」と名前すら表示されなかったのに。。
そしてその配役ですが…
「あっ! 大塔宮!!」
樋口兼光は、なんと大塔宮護良親王@堤大二郎でした!
ちなみに蒲範頼は、脇屋義助@石原良純ですし…
大河ドラマ『太平記』世代が垣間見られます(笑)
*
まずは入道どの亡き後の平家チームから。
平家一門──
宗盛が、後白河法皇のところへご機嫌伺いに行ってくれと
時子ママにお願いしていました。
時子ママが出向くと後白河法皇は気分がすぐれない
とのことで、丹後と知康が面会。
そこで知康から
頼朝兄との和議の話があると示唆された時子ママ。
このドラマ上での、入道殿の
本来の遺言である「東国の謀反を鎮める」が
叶う機会でもありましょう。
さっそく母子会談が催された様子。
そこで平家一門の棟梁となった宗盛は
「主上直々のお言葉ならまだしも、近臣の者の言葉などうち捨てよ」
「主上とわしとの間には、格別の誼というものがあるのじゃ♪」
「もし主上がそうお思いなら、わしに直に申しつけられるはずじゃ♪」
と妄想モードを炸裂させて、知康の言葉を一蹴。
前回、時子ママが捏造した
「大相国さまの、もう一つのご遺言」を宗盛に切り出され
時子ママ自身が狼狽えていました。
その中で「主上を父とも思うて仕えよ」と口にした宗盛に
驚きの表情を浮かべる時子ママが印象的。
かつて清盛を「父上っ!」と呼んだ牛若に
驚きの表情を浮かべた常盤さんと同じパターンですね。
そしていよいよ州俣合戦へ。兵力でも勝る平家軍は
郵便配達のおぢさんの軍を蹴散らして、京へ戻ってきました。
あの小松維盛くんから「あまりにも稚拙!」と
笑われるほどの戦術を用いたようで。
それに対して宗盛くんは「なぜ戻ってきた!」と激怒。
えぇ、なんか、いつもの拗ね拗ね宗盛くんらしさを
久しぶりに感じられたシーンでしたよ(笑)
後白河法皇、鼓判官知康──
法住寺殿へお引っ越しした後白河法皇。
清盛亡きあと、誰を近づけるかを選択するそうで。
「平家の次は源氏」と単純な発想の丹後。
信濃には木曽義仲、甲斐の武田、
常陸の佐竹、鎌倉には、嫡流の頼朝
源氏と言ってもあちこちに散らばっている、と知康。
やっぱり「嫡流」が重んじられるんですね。
で結局は日和見という結論に。(笑)
そして後白河法皇のところには、頼朝兄から
密書が送信されていたようで。
知康「頼朝め、含みのある書状を寄越してきたものやな」
含みのある揺さぶりについて、われらが知康が
視聴者にとってもいい解説者になってくれています(笑)
今回の鼓判官知康は、京都訛りも遣いこなしています。
(『花の乱』の日野勝光は、訛っていなかったように思います)
そして時子ママが来たと知るや、
「つむりが…痛い♪」とクルクル頭を回して
面会を丹後局に任せる、お茶目な後白河法皇が◎でした。
*
そして、源氏方。
どちらかというと蒲殿贔屓な仲冬です(^-^)
頼朝兄と蒲範頼、御家人たち──
そろそろ水干姿も板に付いてきた頼朝兄。
兄が着ている水干の色も、何種類かパターンがありますね。
伊豆の配所では、同じ青い直垂で何度も登場した兄。
鎌倉殿と持ち上げられ、ちょっとは
お洒落に気を遣うようになったのでしょうか。(くす)
さてさて、いったいどこで合流したのかよくわかりませんが
「蒲の御曹司」こと、源範頼が登場しました~!
「御曹司」と呼ぶと、範頼も義経も返事をしてしまい…
「あ、あいや、その…」と範頼の呼び方に窮する北条時政。
頼朝にとって、弟にあたる範頼なので
目下の北条時政が「範頼どの」と
名前を呼ぶことなど絶対にできない、ということですね。
一瞬、時政が頼朝兄をチラっと見て、心得た兄が
「範頼は、遠江の生まれよの」と助け船を出すことで
「それでは、この後は“蒲の御曹司”と申し上げまするが…」
と、ようやく範頼の呼び方が決定。
当時の“名前”に関する概念が窺い知れるシーンでした。
さて、平家が東へ進軍しつつある、との報を耳にして
迎え撃たないのかと兄に訊く蒲殿。
同じ源氏とはいえ、常陸の志田義広、
上野の新田義重(?)たちがいるので鎌倉を
離れることはできない、と兄、北条時政、和田義盛が諭し…
「それでは、平家勢を容易く東に進めさせるのでは?」
との問いには、一瞬、兄が鼻で笑ったあと…
木曽には冠者義仲、遠江には安田義定、駿河には
武田党、尾張には行家がいるので簡単に東へは進めない、と
梶原景時、和田義盛が諭す、この構図……。
さらには、兄が
頼朝「平家は土台を作り損のうたのじゃ。清盛の“しくじり”じゃ。
その“しくじり”の訳を、なんと見る」
と問いかけて、答えに詰まる蒲殿。
そして、たぶん蒲殿から見て
年下の梶原景季がスラスラと答える、この構図……。
蒲殿、何だか「軍略テスト」と「政略テスト」を受験させられ…
「もう少し頑張りましょう」のハンコが押されたような
幻影が見えましたデスよ。。(*_*)
あぁ、蒲殿……!
初登場シーンから、何となくアッタマ悪そうなイメージが
視聴者に植え付けられてしまいましたです。。(T-T)(T-T)
この汚名は、いずれ返上してくれるものと
信じてやまない仲冬です。
続いて兄は、平家は親族一門を重く用いすぎた、と
親族一門である蒲殿・義経の前で言い放ち…
“公家にはならず、鎌倉で武家の拠り所を作る”
と、兄の信念も発表されました。
公家になろうなどと思っちゃいけませんよ、義経くん?(笑)
さてさて、場面は変わって、墨俣でボロボロに蹴散らされた
「州俣合戦」の後、郵便配達のおぢさん(行家)が鎌倉に来たようで。
三河あたりの所領が欲しい、とおねだりする配達のおぢさん。
そんな厚顔無恥なおねだりに
「われ、なめとんのか!?(-_-#)」と憤然とした面もちになる
和田義盛、梶原景時、北条時政ら、一所懸命な御家人たち。
それに対して兄は、さすがに叔父御にあたるので
やんわりとですが
「所領と申すものは、己が手で切り取るものと存ずる」
と、例の名文句を炸裂させていました♪(^-^)
「以仁王が自分を源氏の棟梁と認めてくれたから
令旨を託してくれた」と、とんでもないカンチガイを
炸裂させる、郵便配達のおぢさん。
確か、令旨を諸国へ伝えるのにうってつけの人物、と
今は亡き源三位頼政が言っていました。
やっぱり、単なる郵便配達のおぢさん、としか
見られていなかったわけで。。(笑)
で、今回のタイトルでもある、義経に物申された兄。
義経「侍所あたりでは、わが郎党・佐藤兄弟に
いささかお疑いのことありと、聞き及びまする」
と切り出したとき、ポーカーフェイスの兄に対して
政子さん、いきなり視線を外し、表情に出過ぎです(^^;
でも、最後には「一途さには、恐さもございますが」と
意味深なセリフを。
何だか湯口聖子の『風の墓標』2巻で、
冬野が北条仲時に向かって言った
「想いの激しい人は怖い」のセリフも思い出されましたです。
義経──
五足が亡くなったと知って、どこぞの竹林にダッシュする義経。
「うわーー」
と、近所のガキンチョが戦ごっこしているみたいな
声を挙げて、なんとなく竹を伐採していました。
あまりに迫力がなくて、仲冬ビックリですよ。。
鬼気迫る渡清盛の「髭切りの太刀」ご乱心事件とは雲泥の差です。
「キミ、本当に悲しんでる?」と、問いただしたいほど。
この第19回、冒頭から萎えてしまった仲冬でした。。
そして場面変わって、頼朝兄にすげなくされた
郵便配達のおぢさんは、今度は義経を口説いていました。
その両者のやりとりを見ていた仲冬、ある一言が気になりました。
義経「わたしは、兄・頼朝様の家礼にて充分」
仲冬「! 家礼だとぉ!?」
何回か前の、オープニング前の解説で
「家礼と家人の違い」を採り上げていました。
そして…前々回でしたか
兄は白拍子の静を侍らす義経について
頼朝「九郎も鎌倉の家人ならば、
鎌倉に相応しいおなごを娶るのが道理と申すもの」
と、義経をはっきり「家人」だと呼んでいました。
鎌倉殿の「家人」と「家礼」…。
何か、後々に続く兄と義経の感覚のズレが
この辺りから漂っているような気がしてなりませんでした。
ともあれ、とりあえず今回は郵便配達のおぢさんを
一蹴した義経でした。
それにしても…州俣合戦において
義経の、実の兄である義円が討死しているのに
嘆き悲しむシーンが全く描かれていませんでした。
何と言うことでしょう、義円は
義経にとって五足以下である、という軽い扱いに
甘んじているのでしょうか…(遠い目)
でもって、小生意気にも義経の分際で兄に物申していました。
気になったのですが、佐藤兄弟が「秀衡様」と呼んでいました。
御館(みたち)と呼んで然るべきだと思うのですが…
視聴者にわかりやすいように
敢えて「秀衡様」と呼んだのでしょうね。
木曽勢──
「平家の軍勢、来るなら来い!」と息巻く義仲と巴。
唐突に大塔宮(樋口兼光)の口から「越後のジョー」と
何だかカッコよさげな、マニアックな名前が出てきました。
「越後のジョー」こと、城 助職(じょうのすけもと)が率いる
四万の平家軍を「横田河原の合戦」で破り、武名が轟いた義仲。
加賀の富樫、倉光、能登の土田、武部、越中の石黒、宮崎
などなど、近隣の武者どもの名前が早口言葉で
挙げられていました。聞き取るのも難しかったですよ(笑)
*
次回、いよいよ志水義高と大姫ちゃんが登場するようです。
仲冬、大まかにストーリーを知っているだけに
この次回予告の時点で大姫ちゃんを見るのが既に辛いです。。
そして、「十万」という数字からして倶利伽羅峠ですかね?
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2005.05.22 「古びた森小屋」様
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